空間や時代が砕け散る音、結末に捕縛された君との互換性、静謐な余暇を過ごす渡り鳥たち、可能世界での誤りを正すために生きて来たのだと、最後の王が語りかけ、ペストに支配された街を徘徊するネズミの気分で、季節を謳歌し、応用物理学が反映され、新たなエネルギーで生きる人間たち、暗黒物質の海を泳ぐ微生物たち、凄艶な幾何学模様の空を撫でる指先から生える観音様や、高次の魂を吸い込む掃除機に乗った魔女たち、反乱軍を引き連れる革命家たち、あらゆる法を破壊するための記述を読み耽り、理論上の敗北者として生きては、円や時間から解き放たれ、対価としての永遠を屠り、陰影の中で攪拌される未来を規律通りに組み立て、中央集権化された事により、加速して行く悪意、段落に腰掛ける悪魔たち、価値観の家畜として、理性すらも破壊したいと願う殉教者たち、何にでも噛み付く猿たちの傀儡、名残惜しい瞬間を残す写真家たちや、明晰な主観に生える月、蠢く脊椎動物たち、同調すればするほどに、生まれる懸隔や、現れる理念や、大義を忘れ、擦れてしまった日常や、終わりに住まう妖精たちは、依然として、スマホを弄りながら、ナノテクノロジーに跪き、倦怠感を覚醒させながら、長らくの憂鬱を消費しては、可視化する問題に蹲り、胎児の記憶を思い出すべく、胎内での状況をデータ化するハッカーたち、タナトスとの隔たりにより、意思の年輪が深くなるの、と語りかける思春期の少女の硬度や、感情を煮込み、やわらかくなる頃には、この命も、継続する意味を失うのだと悟る精神科医たちの群れ、連帯感を加速させ、ランダムに差し引きされ、精査なんか施す工場の中の住人たちの、啓蒙やら、沸る過ちやら、全ての尺度を飛び越えたり、跳ねたり沈んだりしながら、入り組んだ道で混濁したり、濁流に飲まれたり、抱き合わせたりしながら、合わせ鏡により、吸い込まれた魂にサヨナラを告げ、健気に自らだけを消費してゆく。
2025年04月09日


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